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Morris Special W-35
ギター始めて3ヶ月目。多少はまともに弾けるようになってきました。
今回はMorris Special W-35をヤフオクで購入したので、その事について書いてみようと思います。

マーチンのD−28という、ギター初心者には似合わない贅沢なギターを持っていながら、何故Morris Special W-35を買ったのか?
ギターを弾く場所
管理人ひらには↑こんなところでギターを弾いています。パソコン画面でコードを見ながら練習するんです。
が、ご覧の通り狭い…
マーチンD−28を使って練習していたのですが、ゴツンゴツンぶつけてしまい、そっちの方が気になってしまうのです。なんと言っても高いギターですからね(笑)
で、あちこちぶつけても気にならないギターが欲しい。写真のように無造作に立てかけておけるようなギターが欲しくなったんです。ヨメが触っても何とも思わないって事も重要かな(汗)

で、ハードオフ周ったり、ヤフオクでずっと安いギターを物色してました。でもいざ買おうとすると、やっぱり多少は良いギターが欲しくなるんですね。不思議なもんです。

そして見つけたのがヤフオクで出品されていたMorris Special W-35なのです。モーリスギター買うなら縦ロゴって決めてたんですが、ロゴが縦になるだけで高いんですよね。音はたいして変わらないのに…

今回はスペシャルってのにひかれましたね。即決価格で購入してしまいました。早く欲しかったし…

Morris Special W-35について
このMorris Specialの「スペシャル」って言葉が気になりますよね。で、ちょっと調べてみたんです。そしたらOEM生産の上級機種はS.ヤイリで製造されたとか…。もちろんW35は当時の価格で35,000円の中級クラスのギターなのでS.ヤイリかは微妙なところです。
Morris Special 刻印Morris Specialの特徴は、サウンドホールの中にラベルが無いんです。「Morris Special」の刻印、そしてトラスロッドのネジのところに型番が刻印されてます。シリアルNo.はありません。

当時のモーリスは管理が悪く、シリアルナンバーから年代を特定することはできないらしいです。それでも一応シリアルはあるわけですが、Morris SpecialはOEMの外注生産。シリアルナンバーを打ちようがないですね。そしてモーリスから出荷する際も、「面倒だ、シリアル無しで出荷しちゃえー」てな感じだったんだと思います。(推測です)

そんなMorris SpecialのW−35ですが、カタログを調べると2機種存在していたようです。
 
ちょっと小さいですが、左側だったらトップがスプルース単板。そして右側だったらトップはスプルース合板です。値段は同じ35,000円。
両者を見分ける方法は、
ネックバインディング。左は無しで右は有り。
ピックガードが左はべっ甲調で右は黒。

で、今回購入したのはめでたく左のスプルース単板仕様でした。
モーリススペシャル W35 ピックガード

さらに、1975年〜1978年までは裏が3ピース。1978年〜1981年までは裏が2ピースなんだそうです。
3ピース サイドの木目
一部に白濁があるのですが、キレイな木目です。

上記を総合すると、購入したMorris Special W-35は
1975年〜1978年製
表板 : スプルース単板
裏側板: ローズ3ピース
棹  : マホガニー
指板 : ローズ
駒  : ローズ
糸巻 : シャラータイプ

ということになるようです。3ピースの真ん中はハカランダにも見えますが、どうでしょうか? 匂いがしないし、70年代の廉価ギターでハカランダは無いか…

作りは非常に丁寧です。ハードオフで沢山のW−15やW−20に触ってきましたが、それに比べてこのW−35は細部の作りがとても丁寧です。

私には十二分な勿体ないくらいのギターです。製造から35年は経過しています。たくさんの人の人生に関わってきたのでしょう。これからは私と付き合ってもらいましょう!

Morris Special W-35の鳴りは?
さてこのMorris Special W-35の鳴りはどうでしょう?
製造から35年を経過し、材も充分に乾き、音としては安定期に入っているはずです。音量は充分でしょう。よく鳴ります。

が、そこはモーリスの35,000円ギターです。音色は60点というところでしょうか? もっとも今比較できるギターがマーチンのD−28しかありませんので、定価33万円のオール単板ギターと比べること自体が間違っている気はしますが(汗)
モーリススペシャル W35 マーチン D−28
左:Morris Special W-35 右:マーチン D-28

D−28との大きな違いは低音から中音でしょう。弦の1本1本がキレイな芯のあるD−28に対し、モーリスW−35は濁った太い感じです。言い方を変えると、あいまいな音、というイメージです。合板ギターに芯の入った音色を期待しちゃいけませんね。
でもサスティーンは充分にあります。以前所有していたStafford SE-450に比べてもサスティーンは長めです。SE-450は線が細くて平べったい音でしたが、W−35は共鳴して太く暖かい音がします。だから音が濁ってしまっているのがとても残念です。

管理人ひらには、基本的に家内では1音下げチューニングで練習しています。テンションがゆるくなるし、キーが下がるので歌いやすくなるんですよね(笑)
で、この1音下げチューニングをすると余計に顕著に中音域の差が出ます。こうやって2台を比べてみると、やっぱりマーチンってキレイな音が出ますね。だから高いのか…

このMorris Special W-35ですが、トップに膨らみがあります。そしてサドルを削って弦高を下げてあります。
ボディトップの膨らみ 削られたサドル
うむむ…、これはいけないですね。膨らみの度合いは7mm程度。弦高を下げるためにサドルが削られています。(右写真) 標準から3mm程度は削られているようです。ネックがまっすぐなだけに残念です。
このブリッジ付近の表板の膨らみを無くしてサドル高を元に戻して弦の突入角を大きくすると、もっと音が良くなるんですよね。板が共鳴することにより低音がもっとうねるようになります。そして高音はもっと張りのある澄んだ音になります。

所詮はモーリスの音なのですが、このW−35は、そのモーリスの音を抜け出せる逸材だと思います。なんとかしたいですね。今自分でリベアする方法を考えているところです。


余談になりますが、埼玉県内と東京都のほぼ全てのハードオフを周り、モーリスギターの数の多さにびっくりしています。1970年〜1980年当時はかなり売れたことが想像できます。私が高校生の時に買ったギターもモーリスでしたし…

そんなモーリスギターで、どこにでもあるのがW−15とW−20。ジャンク品は別として、8000円〜10000円程度で売られている物はまだまだ使えるギターが多く、練習用にはいいかと思います。ネックの反りやブリッジ付近の膨らみがなければ、フレットがバリバリの安い中国製の新品ギターよりもいいですね。
それと、私は縦ロゴにこだわってますが、縦ロゴだからって音が良いわけじゃないので、無理に縦ロゴを購入する必要は無いと思います。縦ロゴってだけで5000円〜10000円が上乗せされているような気がします。希少価値ってヤツですかね?

かなり多くのギターを試奏して感じたことですが、合板ギターとオール単板ギターを比べるのは、カローラとポルシェを比較するようなものです。基本的なコンセプトが別物ですから、比較することはできないと思います。(って、上で比較しているのは私ですが…)

そして、コードを覚える為と割り切れるならば合板ギターでも良いと思いますが、少しでもギターの音を楽しみたいと思ったら、最低でもトップ単板ギターを選びましょう。弾いていてもっさりとした音しか出ないギターは絶対に飽きてしまいます。

ちなみに今まで試奏した廉価品のオール合板ギターの中で一番キレイに鳴ったのはジャンクで1,050円で売られていたKimberlyというギターでした。ぼろぼろで型番もわからないギターでしたが、シャリ〜ンと鳴った後にホワァ〜ンとうねりと余韻が追いかけてきました。ネットで調べたらカスガ楽器というところが製造していたようですね。もし程度の良い安物があったら是非弾いてみて下さい。